
第十話 許される幸福 ③
序盤はいつものアレなので、読みたい人がいたら下記のリンクからエブリスタに飛んでね~。
ページは27ページ目!
で、エロが終わってからの後半を載せていきます!
エロの途中は特に今回もあらすじは書かなくてもいいかなと思うような感じなので、飛ばします!
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シャワーを終えて、リビングへ向かうとキッチンで直哉がケトルの前でぼんやりと立っていた。
「何してんの」
「あ、ギドー。ちょっと、これ見てて。おれもシャワー浴びてくるから」
そう言って、小走りで義道の着た道を戻っていった直哉。
キッチンの作業スペースには、スイッチの入っているケトルと二つのマグカップがあり、粉末のほうじ茶が入れられていた。
「……見てなくてもよくないか?」
冷蔵庫のジーという機械音がうるさく聞こえるほどに真夜中の静寂というのは、昼間の静けさとは違う。
暖房の入っていないリビングは底冷えし、せっかく温まったというに、足先から冷えていっているのが分かる。
ずっと見ている意味はないだろう、とリビングへと向かおうとするとカチっというケトルのお仕事終了の合図が鳴った。
義道は二つのマグカップに同量のお湯を注ぎ、リビングへと運ぶ。
テーブルの上へとそれを置いた瞬間、リビングの扉が開いた。
「あ~、ケトルに負けた」
シャワーを浴びるだけなので、速攻で出てきた直哉が残念そうにため息を吐き、義道の隣へと腰を下ろした。
「なぁ、見て見て。めっちゃ歯形!」
ほうじ茶を飲み、身体を巡る温かさにホッと息を吐いていると、直哉がスウェットの首元を引っ張って見せてくる。
「……ナオが噛めって言った」
「言ったけどぉ~。ここまで強く噛まれるとは思ってなかったというか」
「いや、あの状況で力のコントロールとか無理だって。それで済んだだけマシだと思ったほうがいい」
「はぁ~、おれ……痕付けられちゃったぁ」
にやにやとした表情と声。
数口飲んだ湯気の立つほうじ茶はテーブルの上に置かれ、直哉が義道の膝に倒れこんでくる。
その勢いに自分のほうじ茶を零さないように避け、義道もソファにだらしなく体を預けた。
「これから、ポジション要相談?」
「要相談」
「ゲームで決めても面白いかもなぁ~」
直哉の髪を梳き、耳に掛ける。耳珠にほくろを見つけて、そこに触れていると直哉が腹に巻きついて絞めてきた。
「……そういう触り方はしちゃだめだろ」
「耳弱い?」
「ギドーってさぁ……」
ぶつくさと文句を言いながら、腹に顔をこすりつけている直哉の動きはどこか緩慢で眠そうだった。
「ほら、早く飲んで寝るぞ。もう、四時だ」
「何時に起きる?」
「何時でもいいよ。けど、夜眠れなくなるような時間に起きるのはあれだし、十二時とか?」
「何食べる? 作ってやるよ」
「……たまには食べに行こうか」
その提案に、直哉が黙る。
目元にかかる髪をかき分け、顔にかかる義道のスウェットもどければ、眉間にしわを寄せ、考え込んでいる直哉の表情。
「どういう表情?」
「……ほら、おれって貯金しないといけない身だから。そんな贅沢いいのかと」
「家計から出せばいいだろ」
「家計……」
「お前さぁ、出し合った食費がどうなってるか何も聞かないのはどうかと思うぞ?」
「え、足りてなかったか?」
不安げに義道の膝から飛び起きようとする直哉を抑えて、義道は続ける。
「一緒に住んでから家で食うことが多かったろ? 節約とかはしてないけどさ」
「たっかい海老買ったり、肉買ったり、珍しい野菜買ったりして楽しんでたな」
「そんなことしてても、俺たちが最初想定してた食費より少なかったんだ」
「マジでか! 今までのギドー費はやっぱり、一緒に住むと浮くんだなぁ」
「毎月、余った金は、貯金して、外食費に回そうと思って――」
「ギド~~~~~~~! お前ってやつは! 結婚してくれ!」
ぎゅうぎゅうと絞めつけられる腹がミシミシと音を立てているような気がして、思いっきり直哉を引きはがす。
「っの、馬鹿力!」
「へへ、ごめん」
すりすりと今度は常識的な力で巻き付いてくる直哉の背をポンポンと叩きながら、ほうじ茶に口を付ける。
「その外食費から明日は出る。心配するな。あと、ナオと住みだして、生活は楽になったし、ナオから生活費が数か月止まったくらいで苦しくない。……結婚資金貯めてた時と同じ感じ」
「……だいぶ、結婚資金に回してたんだな」
「貯金なんてしてなかったから、空だったし、彼女の年とか考えると早い方がいいかなって思って、急ピッチで貯めてた。自分の家賃、生活費、交際費、ナオ費、結婚資金って感じ。ちょろっと口座に余る程度。余らない月もあったし、そういう時にお前が節約対決しようって言ってくれるの助かってた」
「ちょっと苦しいってくらい?」
「そうかも? けど、その分、ナオに家事してもらうからいいよ」
その生活を思い描いて、義道は言う。
「多分、結婚ってそういうもんじゃね?」
「……おれとの生活は結婚になってる」
「生活支えて、家事してもらって、老後の貯金して、たまに外食楽しんで」
「たしかに、ニートになるおれとの生活って、結婚後に奥さん家にいてもらう感じなのか」
「そう。だから、別に気にしなくていい。早く働かないととか思わなくてもいい。俺はいつか、そういう生活があると思って生きてきたから」
「……お前、ほんと……かっけぇよ」
自分がカッコいいと思っている男からそう言われるのは、男にとって最高の誉め言葉だ。
「ほら、寝よ」
「……おやすみのキスは?」
「ふはっ! ……そうだな、ベッドで毛布を被ったらしてやるよ」
義道がそう言えば、直哉が物凄いスピードで膝から降りてリビングを出て行った。
「置いていくのか……」
テーブルの上にマグカップを置きっぱなしにして、義道はリビングの証明を落とす。
じんわりとした心地よい疲労が全身を覆い、よく眠れそうだ、と思った。
🐳📚🐳📚🐳📚🪼📚🐳
こんばんは、くじらのです。
あと一話で終り!
ふふふ~ん。
ということで、今日は何もないよ!
八月も末ということで、早く夏が終わってほしいとかそういうことかなぁ~。
振り返りにしては明日のブログで話せばいいのかなとか。
いや、明日は最終話だぞ。
そんな話するわけない。
というわけで、八月の振り返り!
……何してたっけね?
え、だってだって、正しい名前を七月末から書いて、こっちに載せて……、投稿サイトの検証して、サイト作って、本作りた~いって言って、エッセイ書いたのは先月か……。
八月って、なんかしてるよに感じて、実は何もしてない???
由々しき事態だね。
感想もらったりって色々あったけど、私が成し遂げたことじゃないもんね。
読んでくれた人が感想をくれたっていう受動だもんね。
七月に実が生りすぎて今月が霞むのかも?
先月はノベマのランキングとか、エブリスタの特集とかがあったから!
明日の最終話以降、全部、一回沈むから、来月も実に生らないけど種まきの時期としよう。
うん。そうだ。そうしよう。
ということで、明日までお付き合いください!
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いつか絶対返り咲く!
感想と一言感想と、レビューくださぁい!
先読みあるよ!
ノベルデイズの個人サイト感たまんない!
でも、サービス終了なんだってさ……。
お引越し先はクロスフォリオになりました!
クズモラの短編
きみはちの短編
どっちもスター一つで読めるから、よかったらどうぞ~。
クズモラ2
んでんで、
商業デビュー作の『アルコル』置いとく~👇
「ねぇねぇ、僕のこと口説いてみてよ」
風呂に入り、寝支度も整え、電気を消しますよ、という時だった。
ピエールはいいこと思いついた、と言わんばかりの表情だ。
「女の子を口説かせれば百戦錬磨の君に僕も口説かれてみたい」
「……百戦錬磨じゃない」
そもそも、口説いてない。
浅葱は溜息を吐きながら、ベッドに潜り込み冷房の温度を少しだけ上げる。
十八度から二十二度へ。これでも譲歩している方だ。
「ほら、僕って美しいだろう? それを知ってるから、簡単には落とせないよ? どんな美辞麗句だって僕にとっては挨拶と変わりないし」
「……お前はすぐ、僕って美しいだろって簡単に言うけどな……はぁ」
「なにさ」
うつ伏せで枕に頬をのせたたピエールがふくれっ面でこちらに視線を向けてくる。
浅葱はその紺碧の瞳にかかる金髪を撫でるように指先で避けてやり、口を開いた。
「Si scires qualis oculis meis appareas, talia dicere non posses.
Nescis quam venustus mihi videaris.
Ideo numquam intellegis cur te semper cupiam.
Quotiens rides, quamquam iam diu te contemplatus sum atque semper iuxta te fui, tamen paene spiritum amitto.
Utinam aliquando per oculos meos te videre posses.
Tum te tantum pulchrum appellare non posses.
Pulchritudo tua ipsa mundi benedictio est.
Quaeso, mihi soli benedictio esto.
Alioquin, quae olim patienter ferre poteram, nunc iam ferre nequeo」
「……Victus sum.(降参だよ)……熱烈すぎない?」
困ったように、けれど嬉しくて仕方がないというように笑ってピエールは浅葱の方へと身を寄せてくる。
「そうでもない。千年前からずっと、そう思ってたし、見てきたから」
それに、伝えなければ、もう二度と伝えることはできなくなってしまう。
浅葱は枕元に置いてある照明のリモコンのスイッチを見ずにオフにして、ピエールを抱き込む。
抱きしめ返えしてくる腕は温かくて優しい。
浅葱は幸せとは、これほどまでに辛いのか、と苦く笑うしかなかった。
――――――――――――
訳
俺の目にお前がどんなふうに映ってるのか分かったらそんなこと簡単に言えないと思うけどな。
どれ程魅力的に映ってるのか、知らないだろ。
だから、いつだって俺がお前を欲しい理由が分からないんだ。
お前が笑った瞬間、ずっとお前のこと見てきたはずで、隣にいたのに、毎回息が止まるかと思うんだ。
俺の視界を体験してほしいくらい
そうすれば、簡単に自分が綺麗なんて言えない
お前の美しさは世界からの祝福なんだ
頼むから、俺だけの祝福でいてくれよ?
そうじゃないと、昔は我慢できたことも今は我慢できないからさ
――――――――――――
千年続いた両片想い。
不老不死の天才と男子高校生の奇妙な初恋の物語。
なんでラテン語かって?
それは本編読んでくれよ~。
✨✨✨✨
試し読みもあるよ!
電子書籍サイトで読める範囲とはまた違うから!
この二人はね、主語の取り合いをするんだ。
私はそこが好き。
「自惚れるなよ。俺は俺のためにしか動かない。俺がお前を好きだから、愛してるから結果的にお前のために見える行動をとるだけだ。全部、俺が俺を満たしたくてやってることだ」
「違うよ。君のためじゃなくて、僕のためね。そこの主語間違わないで。今の君の母国語だよ? 主語はちゃんと理解してよ」
思考の触り合いって、
誰かの頭の中を覗いて、理解して、自分の頭の中を差し出すことだよ。
すっごい親密。つまり、エッチですね?
あ、エッセイもついでに……👇
あ、ちなみに、ココナラで小説書くサービスやってるので、気になったらどうぞ~。


